3月11日の東日本大震災によって起きた福島原発事故の後遺症が、ここまで茶業界に深い影を落とすとは思ってもいませんでした。当店のあります牧之原台地から福島までは約400キロもあります。これだけの距離があれば、放射性物質の影響はないと思われてきました。でも、放射性物質は風に乗って、東日本全体に広がってしまったようです。昨日、福島県産の一部のお米からセシウムが検出されたとニュースが流れました。震災から半年経っても、放射能の被害から逃れることが出来ずにいます。
こういった、農作物からセシウムが検出されたというニュースが出るたびに、「そういえば、お茶からも検出されたんだ」という話題が出てきてしまいます。当店を含め、静岡県内の茶業関係者が放射性物質の検査をして、安全だという証明をしても、こういった悪いニュースが出るたびに、風評がぶり返してしまいます。今回は、日本人の主食であるお米から放射性物質が検出されたということで、その影響力は大きくなると思います。こつこつと、お茶の安全性をアピールしてきても、主要な作物からセシウムが検出されたというニュースが出るたびに、振り出しに戻ってしまうような気がします。これからも、放射性物質の風評は収まらないかもしれませんが、安全性を地道にアピールしていくしか方法がないと思っています。
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